長草の田ノ神神社跡と自然観 [長草のこと]
以前、山ノ神神社のことを書いたが、田ノ神神社も同様に、今は長草天神社に祀られている。
山にいた神様が、春になって里に下りてくる。秋になって山に帰っていく...といったイメージなので、山ノ神と田ノ神が1セットになることが多く(もちろん、そうでないこともあります)、その転換点が春祭りであったり秋祭りであったりします。
長草の山ノ神神社跡と田ノ神神社跡は、直線距離にして2〜300mぐらい、道沿いに行くと500mぐらいだろうか。もちろん坂道になっている。昔は木が生い茂っていただろうから、今のように簡単な道のりではなかっただろうが。
田ノ神が祀られていた辺りは、今はマンションなどの建つ住宅エリアとなっている。
山ノ神は恐ろしい神であるが、田ノ神は恵みをもたらす...という神の持つ二面性は、そのまま、日本人の自然観であり、厳しく死に至らしめる存在でありながら、生きるための恵みをもたらす自然を、アンビバレントに受け止めていた現れのように思う。
田ノ神は、時代や地域によって男根の形で表されることがあるが、長草の田ノ神がどうなのかはわからない。
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